シェルスクリプト入門|インフラエンジニアが業務効率を上げるBash基礎

※本記事はプロモーションを含みます。
インフラエンジニアにとってシェルスクリプト(Bash)は業務自動化の強力な武器です。本記事では、シェルスクリプトの基礎から実際の業務で使えるスクリプト例まで、インフラエンジニア向けに解説します(読了目安:約12分)。
シェルスクリプトとは何か
定義と特徴
シェルスクリプトはLinux/Unixのシェルコマンドをテキストファイルにまとめたものです。実行することでコマンドを自動的に順番に処理できます。
- 追加インストール不要(Linuxには標準搭載)
- OSのコマンドをそのまま組み合わせられる
- ログ収集・バックアップ・監視など定型作業の自動化に最適
- Python等と比べ、OS操作(ファイル・プロセス・ネットワーク)に強い
よく使われるシェルの種類
| シェル | 特徴 |
|---|---|
| bash | 最も広く使われる。LinuxやmacOSで標準 |
| sh | POSIX準拠の基本シェル |
| zsh | 補完機能が豊富。macOS Catalina以降のデフォルト |
シェルスクリプトの基本文法
ファイルの作成と実行
シェルスクリプトファイルは.sh拡張子で保存します。
#!/bin/bash
# これはコメントです
echo "Hello, World!"実行権限を付与して実行します:
chmod +x hello.sh
./hello.sh変数の使い方
#!/bin/bash
SERVER_NAME="web-server-01"
LOG_DIR="/var/log/nginx"
echo "サーバー名: ${SERVER_NAME}"
echo "ログディレクトリ: ${LOG_DIR}"条件分岐(if文)
#!/bin/bash
DISK_USAGE=$(df / | awk 'NR==2{print $5}' | tr -d '%')
if [ "${DISK_USAGE}" -ge 80 ]; then
echo "警告: ディスク使用率が${DISK_USAGE}%です"
else
echo "ディスク使用率: ${DISK_USAGE}%(正常)"
fi繰り返し(for文・while文)
#!/bin/bash
# サーバーリストにpingを実行
SERVERS=("192.168.1.1" "192.168.1.2" "192.168.1.3")
for SERVER in "${SERVERS[@]}"; do
if ping -c 1 "${SERVER}" &>/dev/null; then
echo "${SERVER}: OK"
else
echo "${SERVER}: NG"
fi
doneインフラ業務で使える実践スクリプト例
ログ監視・アラート
#!/bin/bash
# エラーログのカウントと通知
LOG_FILE="/var/log/nginx/error.log"
ERROR_COUNT=$(grep "$(date '+%Y/%m/%d')" "${LOG_FILE}" | grep -c "error")
if [ "${ERROR_COUNT}" -gt 10 ]; then
echo "本日のエラー件数: ${ERROR_COUNT}件 - 要調査" | mail -s "Nginx Error Alert" admin@example.com
fiバックアップスクリプト
#!/bin/bash
DATE=$(date '+%Y%m%d')
BACKUP_SRC="/etc/nginx"
BACKUP_DST="/backup/nginx_${DATE}.tar.gz"
tar -czf "${BACKUP_DST}" "${BACKUP_SRC}"
if [ $? -eq 0 ]; then
echo "バックアップ完了: ${BACKUP_DST}"
else
echo "バックアップ失敗" >&2
exit 1
fi定期実行(cron連携)
作成したスクリプトをcronに登録して定期実行させます:
# crontab -e で以下を追加
# 毎日深夜2時にバックアップを実行
0 2 * * * /opt/scripts/backup.sh >> /var/log/backup.log 2>&1シェルスクリプト作成時のベストプラクティス
エラーハンドリングを必ず入れる
set -e:コマンド失敗時にスクリプトを終了set -u:未定義変数の使用でエラー終了set -o pipefail:パイプラインでのエラーを捕捉
ログを残す
スクリプトの実行結果は必ずログに出力します。問題発生時の調査が格段に楽になります。
テストを段階的に行う
本番環境で直接動かす前に、echoで出力確認する「ドライラン」を行う習慣をつけましょう。
まとめ
シェルスクリプトはインフラエンジニアの生産性を大幅に向上させる必須スキルです。まず小さな定型作業を自動化することから始め、徐々に複雑なスクリプトに挑戦していきましょう。LPIC-1・CCNAなどの資格学習でも役立つ知識です。
シェルスクリプトのデバッグ技法
スクリプトがうまく動かないときのデバッグ方法を知っておくと、問題解決が格段に速くなります。
bashのデバッグオプション
#!/bin/bash
set -x # 各コマンドを実行前に表示(トレース)
set -e # エラー発生時に即終了
set -u # 未定義変数でエラー
# または実行時に指定
bash -x script.shログ出力を強化する
#!/bin/bash
LOG_FILE="/var/log/myscript.log"
log() {
echo "[$(date '+%Y-%m-%d %H:%M:%S')] $*" | tee -a "${LOG_FILE}"
}
log "スクリプト開始"
# 処理
log "スクリプト完了"よく使うシェルコマンドの組み合わせ
ログ集計コマンド例
# アクセスログからステータスコード別カウント
awk '{print $9}' /var/log/nginx/access.log | sort | uniq -c | sort -rn
# 特定日時範囲のエラー抽出
awk '/2026-06-07 10:/ && /ERROR/' /var/log/app/app.log
# プロセスのCPU使用率をモニタリング
ps aux --sort=-%cpu | head -10免責事項
本記事の情報は執筆時点のものです。資格試験の合格・年収は個人の努力・環境により大きく異なります。転職・キャリアに関する判断は必ず公式情報および専門家にご確認ください。
シェルスクリプトをさらに活用するために
基礎を習得した後のステップアップ方法を紹介します。
Pythonとの使い分け
シェルスクリプトはOSコマンドの組み合わせに強く、Pythonはデータ処理・APIコール・複雑な処理に強いです。「ファイルのバックアップ・ログローテーション・定期的なコマンド実行」はシェルスクリプト、「複雑なデータ変換・Web API連携・機械学習処理」はPythonと使い分けるのが一般的です。
ShellCheckでコードを品質チェック
shellcheckはシェルスクリプトの静的解析ツールです。よくある間違い(変数のクォーティング漏れ・比較演算子の誤用など)を自動検出してくれます。
# インストール(macOS)
brew install shellcheck
# 実行
shellcheck myscript.shテンプレート化して再利用する
よく使うパターン(ログ出力・エラーハンドリング・引数チェック)をテンプレートとして持っておくと、新規スクリプト作成が格段に速くなります。
免責事項
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