AWS Transit Gatewayによるマルチ VPCハブスポーク設計

AWS Transit GatewayによるマルチVPCハブスポーク設計
「VPCが増えてVPCピアリングが複雑になってきた」——AWS Transit Gatewayを使ったハブスポーク型マルチVPN設計の考え方・設定方法・Direct Connectとの組み合わせを解説します。
💡 VPCの数が増えるとVPCピアリングはN*(N-1)/2本必要になり管理が破綻します。Transit Gatewayを使えばハブを1つ設置するだけで全VPC間の通信を集約できます。
1. VPCピアリング vs Transit Gateway
| VPCピアリング | Transit Gateway | |
|---|---|---|
| 管理の複雑さ | VPC数が増えると指数的に複雑化 | ハブ1つで集約。管理がシンプル |
| 推移的ルーティング | 不可(A→B→Cは不可) | 可能(TGW経由でどのVPCにも到達) |
| コスト | データ転送料金のみ | 時間課金+データ処理料金(割高) |
| 最適な用途 | VPC数が少ない(2〜3個) | VPCが多い・Direct Connect統合・オンプレ接続 |
2. ハブスポーク設計のパターン
Transit Gatewayをハブとして中央に配置し、各VPC(dev・stg・prod・shared-services)をスポークとしてアタッチします。ルートテーブルを使ってdev↔prodの直接通信を禁止するなど、VPC間のアクセス制御をTransit Gatewayのルートテーブルで一元管理できます。
3. Direct ConnectとTransit Gatewayの組み合わせ
Direct Connect Gatewayとトランジットゲートウェイアソシエーションを設定することで、1本のDirect Connect接続から複数のVPCへのアクセスが実現できます。各VPCに個別のVIFを作成する必要がなくなり、オンプレミスとマルチVPC環境の接続設計が大幅にシンプルになります。
4. Transit Gatewayのコスト最適化
- マルチリージョンではリージョン間ピアリングのコストに注意:Transit Gatewayはリージョン内の通信コストに加えてリージョン間ピアリングのデータ転送料金が発生する
- VPC数が少ない場合はVPCピアリングの方が安い:VPC数が3つ以下であればVPCピアリングの方がコストが低いケースが多い
- VPCが4つ以上になったらTransit Gatewayのハブスポーク設計を検討する
- Transit Gatewayのルートテーブルで環境間(dev/prod)のアクセス制御を一元管理できる
- Direct Connect Gateway + Transit Gatewayで1本の専用線から全VPCへのアクセスが実現する
よくある質問(FAQ)
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