現場実践|AWS Auto Scaling設計

AWS Auto Scaling設計実践|EC2・ECS・EKSのスケーリング戦略と本番での設定方法

「アクセスが増えたときに自動でサーバーを追加したい」「スケールアウトの条件はどう設定すればいい?」——EC2 Auto Scaling・ECSサービスのオートスケール・スケーリングポリシーの種類と本番での設定を解説します。

読了目安:約18分更新日:2026年4月

💡 Auto Scalingはクラウドの最大のメリットのひとつ。適切に設定することで「急なアクセス増でサービスが落ちる」リスクと「常時過剰なリソースを確保するコスト」の両方を解消できます。

この記事を書いた人
現役ITエンジニア・IT講師(経験14年)
CCNA・CCNP 取得LPIC-1 保有SES現場を複数経験

AWS Auto Scalingの設計と本番環境でのチューニングを複数案件で担当してきた立場から解説します。

1. スケーリングポリシーの種類

📊
ターゲット追跡スケーリング
CPU使用率70%を維持するようにEC2台数を自動調整。最もシンプルで最初に試すべき設定。CloudWatchの指標で目標値を設定するだけ。
📈
ステップスケーリング
CPU使用率に応じて段階的にスケール(80%で+2台・90%で+4台等)。細かい制御が必要な場合に使う。
スケジュールスケーリング
「毎週月曜9時に最小台数を10台に増やす」という時刻ベースのスケーリング。トラフィックが予測可能な場合に有効。
🔮
予測スケーリング
機械学習で過去のトラフィックパターンを学習して事前にスケールアウトする。トラフィックの波が規則的な場合に効果的。

2. EC2 Auto Scaling Groupの基本設定

resource "aws_autoscaling_group" "web_asg" {
  name                = "web-server-asg"
  vpc_zone_identifier = [aws_subnet.private_a.id, aws_subnet.private_c.id]
  target_group_arns   = [aws_lb_target_group.web.arn]
  
  min_size         = 2   # 最低2台を保証
  max_size         = 20  # 最大20台
  desired_capacity = 2   # 通常時は2台
  
  # インスタンスの混在(オンデマンド+スポット)
  mixed_instances_policy {
    instances_distribution {
      on_demand_percentage_above_base_capacity = 20  # 20%はオンデマンド
      spot_allocation_strategy = "capacity-optimized"
    }
    launch_template {
      launch_template_specification {
        launch_template_id = aws_launch_template.web.id
        version            = "$Latest"
      }
    }
  }
  
  health_check_type         = "ELB"
  health_check_grace_period = 300  # 起動後5分は死活判定を待つ
}

3. ウォームアップとクールダウンの設定

  • ウォームアップ(スケールアウト後の安定待ち):新しいEC2が追加されてからトラフィックを受け取るまでの時間(デフォルト300秒)。この時間内はさらなるスケールアウトのトリガーを無視する
  • クールダウン(スケールイン後の安定待ち):スケールイン(台数削減)後に次のスケールイン判断を待つ時間。短すぎるとピンポン現象(増やして減らすの繰り返し)が起きる
📌 この記事のポイント
  • ターゲット追跡(CPU70%維持)が最もシンプル。予測可能なトラフィックにはスケジュール・過去学習には予測スケーリング
  • mixed_instances_policyでオンデマンド20%+スポット80%の混在構成がコスト最適なAutoScaling設計
  • ウォームアップとクールダウンの設定でピンポン現象を防ぎ安定したスケーリングを実現する

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たから
サラリーマンをしながら開業して経営やってます。 今年、本業で独立・別事業を起業予定です。 ◆経験:IT講師/インフラエンジニア/PM/マネジメント/採用/運用・保守・構築・設計 ◆取得資格:CCNA/CCNP/LPIC-1/AZ-900/FE/サーティファイC言語 ◆サイドビジネス:アパレル事業/複数のWEBメディアを運営